震災のシンボル

っていう表現が良いのかは分かりませんが...。

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トップ > 未分類 > 残せなかった被災シンボル「はまゆり」をめぐる思惑

2011年05月24日
残せなかった被災シンボル「はまゆり」をめぐる思惑
「個人的には複雑な思いもあります。けれど、仕方がなかったんでしょう。損傷もほとんどないし、まだ乗れそうなものですが……」

 観光船はまゆりの元船長・刈谷秀章さんは自分に言い聞かせるようにそう語る。5月10日、岩手県大槌町では、震災による津波に流され民宿の屋根に乗り上げたはまゆりの撤去作業が始まった。刈谷さんは就航以来、ずっと航海士や船長として関わってきただけに思い入れも強く、その様子を見に毎日のように現場を訪れていたという。「今年でちょうど私も定年だったので、ある意味いっしょに引退です」と、苦笑いをした。

はまゆり
はまゆりを前に刈谷さんは、「ここからだとまるで山海を泳いでいるように見えるんです」と話した

 はまゆりは釜石市が所有する観光船で、就航以来14年間にわたって市の象徴として親しまれてきた。だが、点検のために隣接する大槌町のドックに停泊していたところを津波に遭い、陸側に150mも流され旅館の上に乗っていた。その嘘のようなバランスに、「復興のシンボルとして保存すべきだ」という声もあったが……。岩手県に保存を提案した中田高・広島大名誉教授は無念そうに語る。

「残念の一言に尽きます。保存することによって震災の記憶の風化を防ぐことができるだけでなく、復興のための観光資源にもなったはず。大きな経済効果も見込め、世界遺産にもなり得る話なのに、結論を出すのが性急すぎる」

 また、現地へ赴き地元住民へ保存を訴えていた彫刻家の星野敦氏も次のように話す。

「あれだけのインパクトだから、どんな能書きよりも震災や津波の大きさを伝える力がある。負の遺産をポジティブな価値観に置き換えるべきで、早急に結論を出さずに、再考してはどうか」

 だがその一方で、住民にはやむをえないという意見が根強い。一番の理由は危険性の問題だが、津波が来たときに高台に逃げたという女性は、「あの船は津波に呑まれながら周りの家をなぎ倒していった。その光景が今でも焼きついていて……」とツラい思い出を語る。

 はまゆりが乗り上げた旅館の主人もこう話す。

「あそこだけを残すという意見には反対だよ。もし、保存するなら周辺一帯の土地を国が買い上げるか、借り上げてくれないと地元住民は納得いかない」

 さらに、撤去の理由には住民感情だけでなく、行政側の事情もあったという声も聞かれた。
「あの船は年間6000万円も赤字を出していたからね。解体すれば、保険金や国からの補助金も出るみたいだし」(40代男性)

釜石市大槌町市町村合併をめぐってこじれた過去があるから……。とにかく早く撤去したかったんじゃないかな」(50代男性)

 前出の星野氏は「こうした問題はさまざまな思惑が絡み合って、地元では対処するのが困難。本来は国が乗り出すべき」と指摘する。

「この船が被災したのが大槌町ではなく釜石市で、あんなに目立つ形にならなかったら……なんとか残せたかもしれませんね」

 刈谷さんがポツリと漏らしたその一言が、はまゆりの運命を物語っているのかもしれない。

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阪神大震災の時に壊れた高速からバスが落ちそうになっている映像が出回って、インパクトを与えましたが、このはまゆりも建物の上に津波で流された船が打ち上げられるという映像が出回って、インパクトを与えました。だけど震災遺構にはならずに撤去されることに。

理由は、「金」「再開発」「土地の権利」「事故があった時の責任問題」「そもそも保存できるのか?」っていう問題だと思います。「被災者が地震津波を思い出すから」っていうのが理由なら、その土地に住み続けるのはやめた方が良いと思います。だってまた地震津波は起きるから。そういう土地だと思って住まなきゃいけないと思います。津波に至っては海外の地震でも来ますから。あるいは住民で高台への移住を呼び掛けなきゃいけないでしょう(そういう方向で考えている地域でも、意外と話が進んでいなかったりするそうです。理由は言うまでもなく、土地の権利云々の問題です)。それに「震災遺構→観光資源」にすると言っても、「そこだけ見たら終わり」みたいな感じでしょうから、観光客も町には金は落とさないで、見終わったらすぐにバスや車に乗って町は素通りです。原爆の広島や長崎は「他にも見るものがある」んでしょうが、大槌町にはほとんどありません。しいて言えば浪板海岸と蓬莱島?蓬莱島も「見たら終わり」、浪板海岸は「泊まる場所」です。海外だとチェルノブイリというか、チェルノブイリ原発の横にあるプリピャチという街が観光地化されていますが、あれは街全体を回るツアーなんですが、大槌町の場合、そういう風にもならないと思います。

NHKでは、釜石の宝来館も出ていて、ネットでも津波動画で有名な旅館なんですが、こちらも今はかなりまずい状況に陥っているそうです。あえて「地震津波のことは隠さない(隠しようがないよね)」というスタンスだったんですが、観光客は増えていないようです。「1000年に一度」「日本人の価値観が変わった」「南海トラフ」そんな話があっても、実際は「他人事」「過去の出来事」でしかないんですね、ほとんどの人には。「田舎に行くぐらいならディズニーに行った方が楽しい」んだと思います。政府も何だかんだで支援には積極的ではないようで、やんわり田舎は潰して行く方向(地域おこし協力隊みたいな政策を取る辺りからもそれが分かる)なのかもしれません...。

https://www.asahi.com/articles/ASM5B2W7CM5BUTIL001.html

>宮崎で震度5弱の地震 日向灘震源 M6.3
2019年5月10日9時1分
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拡大する震度5弱の地震でダイヤが乱れる新幹線=2019年5月10日午前9時28分、福岡市博多区のJR博多駅、金子淳撮影
震度5弱の地震でダイヤが乱れる新幹線=2019年5月10日午前9時28分、福岡市博多区のJR博多駅、金子淳撮影
震度5弱の地震が発生し、ダイヤが乱れたJR博多駅の新幹線ホームには行列が出来ていた=2019年5月10日午前9時30分、福岡市博多区、金子淳撮影
 気象庁によると、10日午前8時48分ごろ、宮崎県の日向灘震源とする地震があり、宮崎市都城市で最大震度5弱を観測した。震源の深さは約20キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・3と推定される。この地震による津波の心配はないという。

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そう言っている端から地震です。確か一つ前にもあったんですよね。正確には「海面の変動はあるかもしれないけれど、被害の心配はない」らしいですが。

https://ironna.jp/article/1323

>オーバースペックの復興 1100億円で12mかさ上げる陸前高田
『月刊Wedge』 2015年5月号
読了まで8分




WEDGE REPORT
福島、三陸から考える 町づくりの「選択と集中」(上)




Wedge編集部


 陸前高田の巨大ベルトコンベヤーはいったいどんな町をつくるのか。震災が一気に進めた人口流出に、市町村ごとの分散投資で抗えるか。

 かの有名な「奇跡の一本松」のほど近く。岩手県陸前高田市の中心、高田地区には、全長3キロものベルトコンベヤーが空を覆うほどに張り巡らされている。
400012
毎日ダンプ4000台分の土砂を運ぶ巨大ベルトコンベヤー。12メートルのかさ上げ造成に使われる(陸前高田市
 気仙川の向こう側に見える、海伐130メートルほどの愛宕山は、宅地などを造成する高台とすべく、8機の巨大破砕機で50メートルまで削られている。発生する大量の掘削土は、ふもとの今泉地区と川向かいの高田地区に運ばれて、最大12メートル、大半が10メートル超という膨大なかさ上げのために使われる。両地区合わせて約300ヘクタールに上る土地区画整理事業は被災地最大規模だ。

 事業主体のUR都市機構によれば「ベルトコンベヤーは毎日2万立方メートル(ダンプ4000台分)の土砂を運べるので、ダンプなら10年かかる工期が4年で済む」。気仙川を跨ぐ土砂専用吊り橋は、市の公募の結果「希望のかけ橋」と名付けられたが、「神への冒涜」と評する人もいる。現地に立つと、津波に流された気仙川の三角州一帯に鳴り響く「ガンガン……」という大型重機の轟音に身震いする。

1世帯5000万円もの
造成費をかけて…

 人口2万4000人の陸前高田市では、震災で約1800人が犠牲になった。住宅約8200戸のうち、約4割にあたる約3400戸が被災。いまも約1600世帯が仮設住宅で暮らす。区画整理の最大の目的は住宅再建だ。

 事業費はなんと約1100億円。地権者は約2200人のため、単純計算で1世帯あたり約5000万円もの造成費がかかっている。しかし、この巨額投資で生まれる町の持続可能性には疑問符がつきまとう。

 住民からよく聞かれるのは「あれだけ津波で流されたところに土を盛って住めるのか」という声だ。市側は「一般的な木造2階建てが通常の基礎で建築できる強度を確保し、地盤沈下は工事完了までに収束することを試験盛土で確認済み」と説明するが、埋立地地盤沈下液状化が発生しやすいことはよく知られており、計画発表当初、かさ上げした津波浸水域に戻りたいと希望する住民は非常に少なかった。

 そこで市は、高田、今泉両地区に高台エリアの住居をそれぞれ約600戸、約300戸用意する土地利用計画を立てた。しかし、その後の換地意向調査で高台希望は285戸、156戸に激減。多くがかさ上げ地希望に変わった。理由は、「宅地引き渡し後2年以内に工務店などと建築契約」が高台移転の条件に加わったことだ。「すぐに宅地を立てる自信がないのでとりあえずかさ上げ希望に丸をつけた」という人が少なくない。

大規模な津波被害を受けた平野部の多くはかさ上げ造成が実施されている(石巻市門脇地区)
 そのほかにも、5戸以上で集団移転する防災集団移転促進事業(防集)や、津波復興拠点整備事業といった枠組みを使い、市による土地の買い上げを希望する人も増えている。他に災害公営住宅も1000戸整備される予定だが、入居を開始している団地ではもう空室が発生している。

 市全体の人口は、住民票ベースですら2割減り、2万人を割り込んできている。区画整理事業全体の完了は18年度で、家を建てるのはその後だ。待ち切れない住民たちが次々に自主再建や市外への転居を選択している。

 かさ上げ地では町の中心として商業の復興も不可欠だが、被災した約600の事業所のうち、営業再開したのは約半数。一方で廃業は230に上る。高台の人口密度も、かさ上げ地に戻ろうとする住民の意思も、今後さらに薄まっていく可能性は高い。陸前高田の復興計画はどこを切り取ってもオーバースペックになりつつある。

 しかし、これは陸前高田に限った話ではない。いま、三陸沿岸を車で走れば、どの道もダンプが溢れている。あちこちで防集を実施し、山を切り出して高台をつくり、かさ上げを行う光景が延々と続く。眼前に現れる漁港は、小さくとも確実に修復工事がなされ、集約されることがない。30人の漁民が使う、ある漁港の復旧には35億円の国費が投じられている。

三陸の沿岸はダンプの車列で渋滞し、土埃が舞う(宮城県石巻市の市立大川小学校付近)
 震災前から三陸地方は人口減少と少子高齢化が進んでいた土地だ。その上「震災で人口減少が十年程度進んだ」(岩手県大槌町の人口対策計画)。にもかかわらず、各市町村ごとに同じような公共事業が推し進められ、それぞれ後戻りがきかなくなっている。

 宮城県名取市閖上地区には、震災前、約5500人が住んでいたが、津波で約800人が犠牲になった。市は当初から現地再建の方針で、3000人規模の町をつくる目論見だったが、住民意向調査で帰還希望は34%と低く、時間が経つと25%まで落ち込んだため、2000人強の規模に縮小した。

 区画整理事業は、5メートルのかさ上げ範囲を45ヘクタールから32ヘクタールへと縮小したが、防集を用いた集団移転の移転先は地区内とし、災害公営住宅も地区外を拡大せず、閖上を第2希望、第3希望とした住民も第1希望扱いとするなどして、帰還希望者数を懸命に維持。最終的に755世帯、事業費約270億円の計画で昨年10月に着工した。ここまで市が規模にこだわったのは、国費でかさ上げを行うためには「1ヘクタールあたり40人」という人口要件を満たす必要があったためとみられている。

 集団移転を行うにしても、なぜ巨額の資金を要する現地再建にこだわるのだろうか。閖上では多くの住民が内陸移転を求めていたし、隣には仙台市がある。土地の余裕がない陸前高田も、市町村の枠を超えて、隣接する大船渡市や内陸の住田町と集住し、町の規模を維持するような方向は模索できなかったのだろうか。陸前高田、大船渡、住田は合わせて気仙と呼ばれてきた地域なのだが、住民はこう口を揃える。

 「大船渡と高田は昔から仲が悪い。合併の話は以前からあるが、大船渡にのみ込まれると高田は警戒してきた」

 ある地域のまとめ役はこんな話をしてくれた。

 「津波の被害を受けた集落がそれぞれ防集を使って、少し奥地の高台に移転したのだが、地域外への転居も発生しているから、各集落が小さくなりながら不便な奥地へバラバラに引っ込んだような形になっている。私自身は、まとまって集住しないと診療所もスーパーも来てくれないと思うのだが、隣の市はおろか、隣の集落とも仲が悪いのが田舎。合同でニュータウンをつくろうなんてとても言えなかった」

 かくして三陸では震災から4年が経った今、土木工事が本格化し、多くの町がもとの場所かそれに近い場所に戻る、現地再建型の復興を進めている。

 集中復興期間5年間に用意された復興予算26兆円のうち、インフラ工事には10兆円が使われた。「浸水域すべてに居住制限をかけ、ニュータウンをつくって広域から集住。もしくは逆に、被災者に現金を配って自由な自主再建を促したほうが、現状より安上がりで、かつ集住も進み、持続可能性ある町づくりになったのでは」(ある被災者)という意見はずしりと重い。

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「リベラル・左派」は原発問題でもよく「住民の分断」なんて言っていますが、もともと不仲だったことがバレてしまった(苦笑)。